医療法人社団「ゆるぎない愛の会」の名前は何故そう名付けたか?
- 2018年8月31日
- 中島院長ブログ
中島内科には、食事療法を守れない自分に悩み、自己嫌悪を持ち、強いストレスを感じている患者さんが多数いて、そのストレスで血糖上昇をきたしている患者さんが多数存在していました。
そこへ、筑波大学の准教授であった橋本先生が全くの無報酬でこの患者さん達のカウンセリングを引き受けてくれました。
(筑波から横須賀までわざわざ手弁当で来てくれたわけです。)
橋本先生の技法は認知行動療法の一種で宗像恒次先生の開発したSAT構造療法という方法で物事に対する「考え方」ではなく「感じ方」を変える技法でした。
1人のカウンセリングに2時間かかるのですが実際に1度受けると血糖コントロールは、全員、改善されていました。
私としては、始めのうちは、正直あまり信用しておらず、たまたまの改善であろうと考えていました。しかし、症例数を増すごとに徐々にこれは薬なんかよりずっとすごいと思うようになり、懇親会の時に、『橋本先生のカウンセリングの基本は何ですか?なぜ、薬が全く効かない患者さんが良くなるのですか?』と聞きました。
そしてその答えが『ゆるぎない愛』だという答えでした。
それを聞いて私も最初は何だか良くわかりませんでしたが先生との会話の中にそれを感じるようになりました。
そして、昨年、医療法人を設立することになり、法人名として通るかどうか不安でしたが思い切って申請し、『ゆるぎない愛の会』の名で許可されました。
今年1周年を迎え、スタッフの皆さんに『ゆるぎない愛』の名前の由来を話したすぐその後に橋本先生は乳がんでこの世を去りました。
我々は先生が10年前から自分が乳がんである事を知っていて、ゆるぎない愛の自然治癒力でこの10年間、生きて来られたことを知りました。
今から思えば、いつもゆるぎない愛で生きて来られた橋本先生に感謝の念でいっぱいです。
橋本先生の思いは医療法人『ゆるぎない愛の会』が存続する限り受け継がれて行くと思います。
ありがとう・橋本佐由理先生。
院長 中島 茂